アーモンドとピーナッツは何が違う?意外と知らない分類から栄養まで徹底比較!
パンやスイーツ、料理など同じように活用されるアーモンドとピーナッツ。見た目は違えど、カリッとした食感とクセのない風味からナッツの中でも混同されがちです。
そこで本記事では、意外と知らないアーモンドとピーナッツの違いについてくわしくご紹介します。
アーモンドとは?
アーモンドは、バラ科サクラ属の落葉高木で、桜に似たピンクの花を咲かせます。私たちがアーモンドとして食べるのは種子の殻の内側の「仁」と呼ばれる部分になります。主な原産地はアメリカのカリフォルニア州ですが、地中海沿岸の国やオーストラリアでも多く栽培されています。アーモンドは乾燥を好む植物であるため、日本でも栽培されてはいますが、気候的にあまりたくさん収穫できないといわれています。
ピーナッツとは?
ピーナッツ(落花生)は、ナッツという名前がついていますが、実はマメ科ラッカセイ属になります。実は、アーモンドと違い、木ではなく、畑で栽培され土の中に生ります。気候に左右されることなく育つため、日本でも古くから栽培されています。日本での現在のピーナッツの生産量のうち千葉県が約8割を占めていますが、最近では輸入品も多く販売され始めています。
アーモンドとピーナッツの栄養成分の違い
ここでは、それぞれの栄養成分についてご紹介します。
〇アーモンドの注目すべき栄養成分
なんといってもビタミンEの一種であるα-トコフェロールの含有量がトップクラスだということです。アーモンドに含まれる天然のビタミンEは、サプリで使われている合成のビタミンEよりも優れた成分として知られています。ビタミンEは、強い抗酸化作用があります。紫外線など外的要因や細胞の酸化を抑制する働きがあることから、若返りビタミンとも呼ばれ、美容効果が期待されます。
また、アーモンドに含まれる食物繊維はナッツ類の中でも1番の含有量を誇ります。腸内環境を整え、老廃物を排出することで体の内側から健康でキレイを促す効果があるといわれています。
〇ピーナッツの注目すべき栄養成分
ピーナッツの約半分が脂質です。そのため、「ピーナッツ=太る」、「ピーナッツ=ニキビができる」と悪いイメージがついている方も多いのではないでしょうか。しかし、ピーナッツの脂質のほとんどが、植物由来の太りにくく体に蓄積されづらいとされる不飽和脂肪酸になります。不飽和脂肪酸は、血中の中性脂肪や悪玉コレステロールを抑制する働きがあり、動脈硬化などの生活習慣病の予防に効果が期待できます。さらに、血栓を防ぐ働きもあることから、血管や心臓を健康に保つ効果も期待されています。
〇アーモンドとピーナッツの主な栄養成分の比較表(100gあたり)
アーモンド(いり) | ピーナッツ(いり) | |
分類 | ナッツ類 | 豆類 |
1日の目安摂取量 | 20~30粒 | |
カロリー | 608kcal | 613kcal |
脂質 | 54.1g | 49.6g |
食物繊維 | 11.0g | 11.4g |
カルシウム | 260mg | 50mg |
鉄 | 3.7mg | 1.6mg |
ビタミンE (α-トコフェロール) | 30.3mg | 10.1mg |
ビタミンB2 | 1.06mg | 0.10mg |
カリウム | 740mg | 760mg |
(参考元:文部科学省日本食品標準成分表)
まとめ
ここまで、アーモンドとピーナッツの違いについてくわしくご紹介しました。
アーモンドとピーナッツには、分類こそ大きく異なりますが、栄養成分などはさほど変わりありません。ともに脂質が多く高カロリーな食材ですが、太りにくい不飽和脂肪酸と抗酸化物質のビタミンEが美容や健康に嬉しい効果を与えてくれます。しかし、体にいいとはいえ食べ過ぎには注意が必要です。適量を守り栄養を効果的に摂り入れましょう。